池谷薫

2020年10月8日

映画は人をつなぎ、蟻の進軍はつづく

11/1(日)東京・山谷の映画喫茶「泪橋ホール」で「蟻の兵隊」を上映する。泪橋といったら真っ先に思い浮かぶのが「あしたのジョー」。日雇い労働の悲しみが詰まったこの街で、かつて矢吹丈やマンモス西が大活躍した。いまは福祉と外国人旅行者のための安宿の街になった山谷にこのホールができたのは昨年2月。写真家の多田裕美子さんが生活困窮者でも安価に映画が観られるようにとオープンした。山谷は多田さんのご両親が長年食堂を営み、自身も労働者のおじさんたちにカメラを向けた写真集「山谷 ヤマの男」を出版した深い思い入れのある場所。「蟻の兵隊」の奥村和一さんも引揚げ後、故郷新潟を追われるように上京して苦労を重ねたから、ここでの上映を喜んでいるだろう。

泪橋ホールと「蟻の兵隊」をつないでくれたのは踊り子の牧瀬茜さん。牧瀬さんは全国各地の劇場でストリップを踊りながら、米軍基地建設で揺れる辺野古・大浦湾の海を守る活動などをつづけている。辺野古の海にカヌーで漕ぎ出すカヌーイストでもあり、泪橋ホールでは共感した多田さんと「辺野古・大浦湾の海を守るための意見書を一緒に書く会」を連続的に行っている。沖縄・桜坂劇場で「蟻の兵隊」を観た牧瀬さんが、ぜひ泪橋でもと多田さんに上映を持ちかけてくれた。映画は人をつなぐ。このような出会いがたまらなくうれしい。
 
上映は11/1(日)15時から。上映後にお話しさせていただく。
 
入場料1500円、年金・福祉受給者、学生1000円 25名様限定 
 
申込みは泪橋ホールまで info@namidabashi.tokyo 
 

 
泪橋ホールFBページ https://www.facebook.com/%E6%98%A0%E7%94%BB%E5%96%AB%E8%8C%B6%E6%B3%AA%E6%A9%8B%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB-293196434728669
 

 
蟻の進軍はつづく!
 

 
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