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12/11(金),12(土)の2日間、兵庫県立美術館ミュージアムホールで「蟻の兵隊」を上映する。上映時間は両日とも①10:30 ②14:30 全国ツアーを締めくくる。 注目してほしいのは、人と人をつなぐ若き僧侶として人気のある須磨寺副住職・小池陽人さんとの計4回のトークセッション。33歳の陽人さんは、四国歩き遍路や清荒神清澄寺で厳しい就業を積んだのち須磨寺に入り、生涯学習の場としての「青葉会」や若者に仏教を感じてもらおうと「須磨 夜音 音楽法要祭」などを開催。2017年からはYouTubeチャンネル「須磨寺小池陽人の随想録」を開設し、2週間に一度、心に染みる法話を配信している。若手僧侶が法話の腕前を競うH-1グランプリの初代チャンピオンでもある。

トークセッションのタイトルは「コロナと戦争 」。コロナ禍で自分と異なるものを容赦なく排除しようとする風潮が見られるいま、人が人として生きるためにどう心の平和を保つのか、各回上映後、1時間にわたって語り合う。

不寛容がマックスに達したとき生まれるのが戦争である。陽人さんの祖父で須磨寺先代管長の故小池義人さんはシベリア抑留を体験されている。そして僕は広島の被爆二世。世代の違いを超えて、戦争とは何か、そして不安定な今をどう生きるのか、スリリングでいつまでも心に残るトークをお見せしたい。

感染防止対策には万全の注意を払う。マスク着用、手指の消毒はもちろん、ミュージアムホールは座席数250だが、今回は各回100名様までとさせていただく。映画とトークのあいだには換気のため20分の休憩時間をもうける。

陽人さんとは5月に須磨寺で「ルンタ」の上映会を開催する予定だった。それがコロナで流れたあと、今年やるなら「蟻の兵隊」にしようと意気投合し、機会をうかがっていた。彼とのトークが今から楽しみでならない。皆様のご来場を心からお待ち申し上げる。

情報の拡散にご協力ください。

主催 兵庫県立美術館アートフュージョン実行員会・兵庫県映画センター

お問い合わせ 兵庫県映画センター内のKEN-VI名画サロン係 電話 078-754-5503

池谷薫Facebook

11/1(日)東京・山谷の映画喫茶「泪橋ホール」で「蟻の兵隊」を上映する。泪橋といったら真っ先に思い浮かぶのが「あしたのジョー」。日雇い労働の悲しみが詰まったこの街で、かつて矢吹丈やマンモス西が大活躍した。いまは福祉と外国人旅行者のための安宿の街になった山谷にこのホールができたのは昨年2月。写真家の多田裕美子さんが生活困窮者でも安価に映画が観られるようにとオープンした。山谷は多田さんのご両親が長年食堂を営み、自身も労働者のおじさんたちにカメラを向けた写真集「山谷 ヤマの男」を出版した深い思い入れのある場所。「蟻の兵隊」の奥村和一さんも引揚げ後、故郷新潟を追われるように上京して苦労を重ねたから、ここでの上映を喜んでいるだろう。

泪橋ホールと「蟻の兵隊」をつないでくれたのは踊り子の牧瀬茜さん。牧瀬さんは全国各地の劇場でストリップを踊りながら、米軍基地建設で揺れる辺野古・大浦湾の海を守る活動などをつづけている。辺野古の海にカヌーで漕ぎ出すカヌーイストでもあり、泪橋ホールでは共感した多田さんと「辺野古・大浦湾の海を守るための意見書を一緒に書く会」を連続的に行っている。沖縄・桜坂劇場で「蟻の兵隊」を観た牧瀬さんが、ぜひ泪橋でもと多田さんに上映を持ちかけてくれた。映画は人をつなぐ。このような出会いがたまらなくうれしい。 上映は11/1(日)15時から。上映後にお話しさせていただく。 入場料1500円、年金・福祉受給者、学生1000円 25名様限定  申込みは泪橋ホールまで info@namidabashi.tokyo  泪橋ホールFBページ https://www.facebook.com/%E6%98%A0%E7%94%BB%E5%96%AB%E8%8C%B6%E6%B3%AA%E6%A9%8B%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB-293196434728669 蟻の進軍はつづく! 池谷薫Facebook

  • 執筆者の写真池谷薫

10/18から全5回の「中国を知る」シリーズがはじまる。残念ながら今年のドキュメンタリー塾は中止となってしまったが、オンライン参加も可能なこのシリーズで「人間を撮る」ドキュメンタリーの真髄を味わってほしい。 初回(10/18)は30代後半で撮ることに必死だった僕がディレクターを務めた、NHKスペシャル「黄土の民はいま 」と「西方に黄金夢あり 」を上映・解説する。どちらも天安門事件後の中国の激動を描いた。

「黄土の民はいま 〜中国革命の聖地・延安〜」(94年・49分) 中国最貧困地区の延安で農地が競売にかけられることになった。ようやく訪れた豊かになる夢。だが競争原理の導入で村の絆が割れていく。一方、別の村では、一人っ子政策に違反して2人目を産もうとする妊婦を村人たちが守ろうとする。豊かさとは何かと問う”文明論”的な話題作。世界三大テレビ祭のひとつモンテカルロ・テレビ祭でゴールデンニンフ賞(グランプリ)受賞。

「西方に黄金夢あり 〜中国脱出・モスクワ新華僑〜」(93年・44分) シベリア鉄道に乗って北京からモスクワン向かう中国人ブローカーたち。5泊6日、8千キロ。途中駅で革ジャンパーやダウンジャケットを売りさばき物不足に喘ぐロシアで一攫千金を目論む。モスクワの中国人専用宿にはさらに西側諸国へ潜り込もうとする密航者の姿も。あくなき人間の欲望を描く問題作。

このシリーズの最大の利点はオンデマンドでご自分の都合のいい時間に視聴できること(視聴期間限定)。さらに各1時間の僕の作品解説にはZoomでライブ参加もできるし、その時間に都合が悪い場合は解説を録画した視聴リンクで後日でも観られる。 中国を撮ることは、人間の業(ごう)を撮ることだった。自信を持って面白いと言えるので、一人でも多くの人にご参加いただきたい。 オンラインチケットのお申し込みはこちらから https://fb.me/e/3hrUIWrJl FBユーザーでない方はこちら https://hachidorisha.stores.jp/.../5f7c03bc93f619632308bd2b 池谷薫Facebook

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